こんにちは、皆さん!今日は切り花を長持ちさせるための秘訣を伝授します。花屋歴30年の私が、家庭でできる簡単な方法を具体的に紹介します。お花好きの方、必見ですよ!
切り花が長持ちしない原因は?
切り花が長持ちしないと、それは何かしらの問題がある証拠です。花の寿命は長くありませんが、適切な手入れでその美しさを長く楽しむことができます。では、なぜ切り花は早くしおれてしまうのでしょうか?
1. 水をうまく吸い上げられていない
花の元気を保つためには水が欠かせません。しかし、茎の切り口がつぶれたり、水をうまく吸い上げられない状態になると、花は早くしおれてしまいます。だからこそ、良いハサミでスッキリと茎を切ることが大切です。
2. 栄養が不足している
切り花は栄養を土から摂取できないため、花瓶の水に栄養を与えることが重要です。糖分を加えることで花の持ちが良くなることもあります。
3. 細菌が繁殖している
花瓶の水に細菌が繁殖すると、花の導管が詰まってしまい、水を吸い上げられなくなります。清潔な状態を保つことが大切です。
4. 高温すぎる環境に置かれている
切り花は高温に弱く、直射日光や蒸し暑い場所では早くしおれてしまいます。季節や環境に応じて適切な場所に置くことが大切です。
5. カビが生えてしまっている
花にカビが生えると、花が弱ってしまい、早くしおれてしまいます。花を生けるときや購入するときに注意しましょう。
お花に良い水環境を整える方法
清潔な水を保つ
切り花は水の中で雑菌が繁殖しやすいので、まずは清潔な水を保つことが大切です。以下の方法で水をキレイに保ちましょう。
- 塩素系漂白剤:500mlの水に2〜3滴のハイターを加えます。ただし、金属や木製の花瓶は避けてください。
- 酢や重曹:60倍に希釈した酢水やひとつまみの重曹も効果的。どちらも入れすぎには注意です。
- 10円玉:数枚の10円玉を花瓶に入れると、銅イオンの抗菌作用で水が清潔に保たれます。
- 砂糖やサイダー:500mlの水に対し小さじ1杯の砂糖やサイダーを加えることで、お花に栄養を補給しますが、水替えを頻繁に行うことが必要です。
専用の延命剤を使う
切り花専用の延命剤は、栄養を補給し、開花を助ける効果があります。花種に合わせて選ぶとさらに効果的です。
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水替えのタイミングとコツ
毎日水替えを
水替えは毎日行うのが基本。特に夏は朝夕2回の水替えが望ましいです。水温が上がると吸水が鈍くなるので、冷水や氷の使用も効果的です。
茎のケアも忘れずに
水替えの際には茎もチェック。ヌメりや変色があれば、茎を新しく切り直します。切れ味の良いハサミを使いましょう。
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花の水揚げを良くする方法
下葉処理と水切り
余分な葉やつぼみを取り除き、きれいな水の中で茎を切ります。以下の方法を使い分けましょう。
- 斜め切り:バラやアジサイなどに効果的。茎を斜めに切って吸水を促進します。
- 水折り:菊やカーネーションなど繊維質の茎に。水の中で茎を折ることで吸水を促します。
- 十字割り:ドウダンツツジなど固い枝物に。茎に十字の割れ目を入れて吸水を助けます。
湯揚げ
クリスマスローズやコスモスなど、弱った花には湯揚げを試してみましょう。70℃程度の熱湯に茎を10〜30秒浸し、その後深水につけます。
頂きもののお花を長持ちさせる秘訣
花束やフラワーアレンジメント、鉢植えのお花を長く楽しむためのコツを一緒に見ていきましょう。
花束を飾るときのポイント
花束のラッピングは外そう
美しいラッピング材は見た目が素敵ですが、家に持ち帰ったら外してください。ラッピング材は水分を奪い、お花を早く傷めてしまうことがあります。
花束の紐やゴムは外すべき?
形を保つために縛られた紐やゴムは外した方が良いです。花が密集して蒸れたり、縛られた部分が傷む原因になるためです。お花を一つずつ丁寧に扱いましょう。
フラワーアレンジメントの手入れ方法
ラッピングの外し方
吸水スポンジに刺さっているフラワーアレンジメントのセロファンは、防水の役割があるため、そのままにしておきましょう。ただし、花全体を覆っている透明なセロファンは外してください。
水やりのコツ
家に持ち帰ったらまずお水をあげてください。吸水スポンジが乾燥する前に、根元にゆっくりと水を注ぎます。お花の上から水をかけるのは避けましょう。水を与える頻度は、夏場は2日に1回、冬場は3日に1回が目安です。
延命剤の使用
アレンジメントにも延命剤入りのお水を使うことができます。花の寿命が延びるので、ぜひ活用しましょう。
胡蝶蘭とカーネーションの鉢植えの手入れ
胡蝶蘭の手入れ
胡蝶蘭の鉢植えは必ずラッピングを外し、20-25℃くらいの明るい室内で育てましょう。ミズゴケが完全に乾いてから朝に水を与え、葉には霧吹きをしてあげると良いです。
カーネーションの手入れ
カーネーションもラッピングを外し、日当たりの良い場所に置きます。土が乾いたら根元にたっぷりと水をあげ、終わった花がらをこまめに摘み取ることで、下の花が大きく咲きます。
季節ごとの長持ちするオススメの花
春におすすめの花
春にはバラ、カーネーション、スターチス、アルストロメリア、カラーなどが美しく咲きます。特に3月から5月にかけての季節花が最適です。
夏におすすめの花
トルコキキョウ、百合、カサブランカ、アンスリウム、ひまわりなど、暑さに強い花を選びましょう。6月から8月は特にこれらの花が映えます。
秋におすすめの花
リンドウ、菊、ラン(モカラ、デンファレ、胡蝶蘭など)が9月から11月におすすめです。気温の変化が激しい時期ですが、これらの花は強さを持っています。
冬におすすめの花
冬にはチューリップ、ラナンキュラス、スイートピー、バラなどが旬です。12月から3月上旬まではこれらの花を楽しみましょう。
花の置き場所とお手入れのコツ
飾る場所を選ぶ際のポイント
次に重要なのは、花を飾る場所を選ぶことです。高温や直接的なエアコンの風が当たる場所は避けましょう。
高温やエアコンの風は、切り花から水分を蒸発させてしまいます。水分の蒸発量が水を吸収する量を上回ると、花はすぐにしおれてしまいます。
また、切り花にとって直射日光は必要ありません。むしろ、直射日光が当たる場所は温度が上がりやすくなるため、避けるべきです。
エチレンガスに警戒を
エチレンガスは植物の成長を促すホルモンであり、切り花の早い枯れの原因の一つとして知られています。キウイフルーツなどの果物をリンゴと一緒に置くと、その果物が早く熟すのも、エチレンガスの影響です。
エチレンガスは熟した果物だけでなく、車の排気ガスやストーブなどの燃焼物からも発生します。切り花を飾る際には、果物やストーブの近くなど、エチレンガスの影響を受けやすい場所を避けましょう。
また、お花が枯れる際にも同様にエチレンガスが発生するため、枯れたお花は早めに取り除くようにしましょう。
花粉を取る
花の本来の役割は何でしょうか? それは子孫を残すことですよね。つまり、実や種をつけることです。植物にとっては、実ができれば花自体はもう必要ありません。
実をつけるためには、花は受粉をする必要があります。 受粉とは、単に言えば、花粉がめしべに付着したら、その時点で花の役目は終わったということです。受粉が起こったら花はしおれます。
花粉を取り除くことで結果的に長持ちさせることができるんですね。
まとめ
切り花を長持ちさせるためのポイントをおさらいしましょう:
- 清潔な水を保つ:漂白剤、酢、重曹、10円玉、砂糖やサイダーを使う。
- 専用の延命剤を使用:花種に合わせた延命剤を使いましょう。
- 毎日水替えを行う:特に夏は朝夕2回。
- 茎のケア:ヌメりや変色をチェックして新しく切り直す。
- 下葉処理と水切り:花種に合わせた方法で水切りを行う。
- 湯揚げ:弱った花には湯揚げを試してみる。
これらのポイントを押さえれば、切り花を長く楽しむことができます。お花のある暮らしをもっと楽しみましょう!