フウセントウワタってご存知ですか? 怒ったハリセンボンのような、ま~るくてトゲトゲした変わった形の実を付ける植物です。特徴的なフォルムが人気で切り花としても秋口(8月~10月頃)にはお花屋さんの店頭に並びます。
フウセントウワタの切り花を生けて飾る時には、いくつか注意したほうがよい点がありますのでご紹介します。
フウセントウワタの基本データ
分類:ガガイモ科フウセントウワタ属
原産:南アフリカ
和名:風船唐綿(フウセントウワタ)
サイズ:50~80センチ程度
花サイス:小輪(袋果のサイズは5~10センチ程度)
※切り花として流通するのは花ではなくて袋果の状態
花言葉
フウセントウワタの花言葉は「隠された能力」「多くの夢」
販売価格
200~400円程度で購入できます。枝ぶりや実のつき方にバラツキがあることが多いので、選べる状況ならばしっかり見て選びましょう。
出回り時期
フウセントウワタの切り花は8月~10月に出回ります。通常は露地栽培なので実(袋果)がつく時期にしか流通しません。秋の季節を感じることができる花材です。
生け花やアレンジメントにも人気
生け花やフラワーアレンジメントを作る時には季節感を気にしながら花材を選びますね。フウセントウワタが人気なのは、夏の終りから秋の始まりみたいな季節感を感じられるからかもしれません。
フウセントウワタのような枝もの、特に実のなるものは生産される季節が限定されることが多いです。
ヒマワリの切り花なんかは一年中あるわよね。
生産者さんの頑張りで本来の季節以外でも楽しめるようになったよね。
その季節だけっていうお花は、より貴重になった気がするね。
もうひとつフウセントウワタに人気がある理由は、なんといっても特徴的な実の形。他の花材では真似のできない変わった形が目をひいてとても目立ちます。
トゲトゲして痛そうにも見えるわね。
トゲみたいに見えるけど、とっても柔らかいんだよ。
膨らんだ中身は空気だから風船みたい。触るとプクプクしていて気持ちいいよ\(^o^)/
本来ついている葉っぱは痛みやすいので取り除いて出荷されることが一般的です。なので、お花屋さんで目にするフウセントウワタの切り花はほとんど上の写真の感じです。
フウセントウワタの花言葉には「楽しい生活」や「隠れた才能」等がありますが、切り花で目にするふくらんだ実にも「いっぱいの夢」という花言葉が別にあるようです。
風船の中に夢がいっぱい詰まった感じがしてピッタリな花言葉ね\(^o^)/
フウセントウワタの白い樹液には毒性が…
フウセントウワタを飾る際には注意したいことがあります。切り花の茎を切ると白い樹液が出てくるのですが、この白い液には毒性があるようです。
粘膜に触れると炎症を起こすことがあるようなので念のために手袋などしたほうがよいかもしれません。特に目に入ると角膜炎を起こして大変なようです。
フウセントウワタの生産が盛んな地域では出荷の季節には角膜炎になる方が多いそうです。
漆などもそうですが、植物の樹液には毒性があるものが多いですね。一般に売られている切り花の中にも白い樹液が出る花はいくつかあります。例えば、ブルースターやユーフォルビアなんかもそうですね。
この樹液は導管をふさいでしまって水揚げを悪くしてしまい花持ちが悪くなります。洗い流したり拭き取ったりしてから花瓶などに生けてあげましょう。
フウセントウワタの実の中身はフサフサの綿毛
風船の中には何があるのかな?
膨らんでいるのは空気だけど、中には種と綿毛がいっぱい入っているよ。
この実はまだ熟していないけど、中身はこんな感じ…
熟すとこんな綿毛がいっぱい出てくるんだ。
巨大なタンポポの綿毛みたいね。
大きさは遥かに大きいですが、風に乗って飛んでいくタンポポの綿毛に似ていますね。室内でフウセントウワタの切り花を飾る時にはこの綿毛にも要注意です。
部屋中に綿毛が飛び散ってしまって大変なことになるからね(T_T)
げっ!掃除が大変そう。
お部屋に飾ったフウセントウワタの実が茶色っぽく変色してきたら早めに摘み取って処分してください。長く楽しもうと思って頑張っていると実が弾けて綿毛が飛び散ります。くれぐれもご注意くださいね。
この綿毛、ケサランパサランかも
幸せを呼ぶ幻の生物といわれる「ケサランパサラン」ってご存知ですか?フウセントウワタの綿毛を見ていたらケサランパサランの正体はこれではないかと思えてきました。
私のツイッターのフォロワーさんが捕獲したというケサランパサランがこちらです。
今年の夏に捕まえた時の写真です(´∀`)
すぐ逃がしてあげました(笑)
何の種なのかは分かりませんがアザミ系っぽいです…らしい… pic.twitter.com/XskVVrZtA8— RYO (@RYO_anuenue) October 14, 2020
まとめ
フウセントウワタは可愛くて特徴的な実をつける人気の花材です。切り花で流通するのは秋口の短い期間だけなのでお花屋さんで見つけたら是非お家に飾って季節感を味わってください。
毒性のある白い樹液や大量に飛び散る巨大な綿毛など面倒なこともありますが、その煩わしさも魅力のひとつと考えるのは私だけでしょうか\(^o^)/