みなさん、こんにちは!
お花って素敵ですよね。お部屋に飾るとパッと明るくなって、気持ちまで華やかになります。でも、お花屋さんで切り花を買うとすぐに枯れてしまったり、「もったいないなぁ」と思ったことはありませんか?
そんな方におすすめなのが「カッティングガーデン」です!自分で育てた花を切って、お部屋に飾る喜びを味わってみませんか?🌸
今回は、カッティングガーデンの基本から、季節ごとのおすすめの花、そして切り花を長持ちさせるコツまで、初心者の方でも分かりやすくご紹介します!
カッティングガーデンの基本
カッティングガーデンとは何か
カッティングガーデン(Cutting Garden)とは、切り花用の花やグリーンを育てる庭や花壇のことです。
もともとはヨーロッパの田舎で、花屋さんが近くになかった時代に、室内に飾るためのお花を庭で育てる習慣から始まったんですよ。お家の中を彩るために、切っても切っても次々と花が咲く植物を選んで育てる、素敵な文化なんです。
ただお庭で花を眺めて楽しむだけでなく、「今日はこの花を摘んで、リビングに飾ろう♪」「明日は違う花と組み合わせてみよう♪」と、自分で花を選んで切り取る楽しみがあります。まるで毎日がお花屋さん気分です!🌼
切り花用の庭・花壇の作り方
カッティングガーデンを始めるのに、広い庭は必要ありません。空いているスペースがあれば、そこを活用して始められます。
カッティングガーデンの場所選び
- 日当たりが良い場所を選びましょう。多くの花は太陽の光をたっぷり浴びることで、元気に育ちます。
- 水はけの良い土壌が理想的です。水がたまると根腐れの原因になります。
- アクセスしやすい場所がベスト。花を摘みに行くのが面倒だと、せっかくの楽しみが減ってしまいます。
カッティングガーデンのレイアウト
カッティングガーデンは、見た目より機能性重視で作りましょう。観賞用の庭と違って、花を切ることが目的なので、アクセスのしやすさが大切です。
- 列植え:花を直線的に植えると、手入れや収穫がしやすくなります。
- 幅の狭い花壇:両側から手が届く幅(約1m以内)にすると管理が楽です。
- 背の高い花は後ろに、背の低い花は前に植えると、すべての花にアクセスしやすくなります。
土づくりのポイント
切り花をたくさん咲かせるには、栄養豊富な土が大切です。
- 植え付け前に堆肥や腐葉土をたっぷり混ぜ込みましょう。
- 定期的に有機質の肥料を与えると、花がよく育ちます。
プランターでも楽しめるカッティングガーデン
「庭がない…」という方でも大丈夫!ベランダやテラスでもプランターを使って、ミニカッティングガーデンを楽しめます。
プランターカッティングガーデンのポイント
- 深めのプランターを選びましょう。根がしっかり伸びるスペースが必要です。
- 水はけの良い土を使いましょう。市販の花用培養土に軽石や赤玉土を混ぜるのがおすすめです。
- 日当たりと風通しを考えて配置しましょう。
- 小さなスペースでも、コンパニオンプランツ(相性の良い植物の組み合わせ)を活用すれば、限られたスペースで多様な花を育てられます。
小さなベランダでも、背の高い花をフェンス側に、中くらいの花を中央に、這うように広がる花を手前に配置すれば、たくさんの種類の花を育てられますよ!
切り花に向く花の選び方
カッティングガーデンで大切なのは、切り花に向いている植物を選ぶことです。ただキレイなだけではなく、切っても次々と花を咲かせる特性を持った植物を選びましょう。
選ぶ際のポイント
切り花用の植物を選ぶ際の重要なポイントは次の4つです:
- 分枝性が良いこと:切っても脇から新しい枝が出てくる植物
- 花もちが良いこと:切ってからも長く楽しめる花
- 茎がしっかりしていること:花瓶に生けたときに姿良く立つもの
- 種類や色の豊富さ:季節を通じて様々な花を楽しめるもの
特に「分枝性」は最重要ポイントです!例えば、チューリップは1つの球根から1本の茎を伸ばし、その先に1輪だけ花を咲かせます。これを切ってしまうと、その年はそれで終わり。
一方、茎が枝分かれして複数の花を咲かせたり、根元から次々に花芽が出てくる種類の花は、切っても切っても新しい花を咲かせてくれるので、カッティングガーデンにぴったりなんです!
一年草・多年草の選び方
カッティングガーデンには一年草と多年草(宿根草)の両方を取り入れるのがおすすめです。
一年草:種まきから花が咲き、種をつけるまでを1年で完結する植物
- メリット:色や種類が豊富で、その年のうちに花を楽しめる
- デメリット:毎年植え替える必要がある
多年草(宿根草):2年以上にわたって花を咲かせる植物
- メリット:一度植えれば何年も楽しめる、手間が少ない
- デメリット:花の時期が限られることがある
初めてカッティングガーデンを作る方は、早く花を楽しみたいなら一年草を中心に、長く続けたいなら多年草も取り入れて、バランスよく植えるのがおすすめです!
カッティングガーデンを始めたばかりの方には、育てやすい一年草と多年草をミックスさせるのが良いでしょう。一年草で早く花を楽しみながら、多年草が育つのを待つという方法が理想的です。💐
季節別おすすめの花
カッティングガーデンの醍醐味は、四季折々の花を楽しめること。季節ごとに異なる花を植えれば、一年中切り花が楽しめますよ!それでは、季節別におすすめの花をご紹介します。
春に楽しむ切り花
春は花々が一斉に咲き始める華やかな季節。カッティングガーデンにもピッタリの花がたくさんあります。
春のおすすめ切り花
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チューリップ
- 色・形が豊富で春らしい雰囲気を演出
- ポイント:球根を植える間隔を少し狭めに植えると、切り花用に十分な量を確保できます
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スイートピー
- 甘い香りと繊細な花姿が魅力
- ポイント:つるをサポートする支柱が必要です。摘心すると脇芽が増えて花がたくさん咲きます
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アネモネ
- 鮮やかな色合いの花びらと黒い中心部のコントラストが美しい
- ポイント:切り花として生けるときは、花が完全に開く前に切るのがベスト
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ラナンキュラス
- バラのような花姿と豊富なカラーバリエーション
- ポイント:切り口を熱湯につけると長持ちします
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クリスマスローズ
- 冬の終わりから春先にかけて咲く
- ポイント:しべが落ちて、ガクに厚みが出た状態で切ると長持ちします
これらの春の花は、パステルカラーのアレンジメントに最適。卒業や入学のお祝いの花束にも使えます。🌷
夏に楽しむ切り花
暑い夏は、元気いっぱいの花々が活躍します。夏は害虫や病気にも注意が必要な季節ですが、適切なケアをすれば美しい花を長く楽しめます。
夏のおすすめ切り花
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ヒマワリ
- 元気な印象を与える夏の定番花
- ポイント:カッティングガーデン用には小輪~中輪の分枝するタイプがおすすめ
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ジニア(百日草)
- 初夏から秋まで長く咲き続ける
- ポイント:カラフルな色合いでアレンジの主役になります
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ルドベキア
- 黄色や茶色の花が夏から秋まで長く楽しめる
- ポイント:切り花にしても日持ちが良い優秀な花材です
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ダリア
- 八重咲きの豪華な花が魅力
- ポイント:多花性の品種を選ぶと、次々と花を楽しめます
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キキョウ
- 日本の夏を感じさせる清楚な花
- ポイント:切り花用なら背の高い品種がおすすめ
夏の花はビタミンカラーが多く、元気な印象のアレンジメントが作れます。夏バテ気味のときにも、こんな明るい花を飾れば元気が出そうですね!🌻
秋に楽しむ切り花
秋は実りの季節。実物や草の穂も含め、独特の風情を楽しめます。
秋のおすすめ切り花
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コスモス
- 秋の風に揺れる姿が美しい
- ポイント:背が高くなりすぎるので、摘心すると分枝が増えます
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セージ
- 紫や赤の花穂が美しく、ドライフラワーにもなる
- ポイント:香りも楽しめます
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アスター(エゾギク)
- 星のような小さな花が集まって咲く
- ポイント:切り花として日持ちが良く、アレンジにボリュームを出せます
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ケイトウ
- 独特の形状が特徴的
- ポイント:ドライフラワーにもなるので、長く楽しめます
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スカビオサ(マツムシソウ)
- 細い茎にふわふわとした花姿が可愛い
- ポイント:下から次々と花を上げ、長期間咲き続けます
秋の花はシックな色合いが多く、落ち着いた大人っぽいアレンジメントが作れます。実ものと組み合わせても素敵です。🍂
冬に楽しむ切り花
寒い季節でも、一部の花は元気に咲き続けます。また、冬は枝ものの季節でもあります。
冬のおすすめ切り花
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パンジー・ビオラ
- 寒さに強く、カラフルな色合いが魅力
- ポイント:花は小さいですが、小さな花瓶に数輪飾るだけでも可愛い
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シクラメン
- 鉢植えだけでなく、切り花としても楽しめる
- ポイント:茎を少し長めに切ると、小さなアレンジメントの主役になります
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ユリオプスデージー
- 寒い時期に黄色い花を咲かせる
- ポイント:冬の暗い部屋を明るく彩ります
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ストック
- 甘い香りと豪華な花姿が魅力
- ポイント:花がらを摘むと次々と脇芽から花が咲きます
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スイートアリッサム
- 小さな白い花が集まって咲く
- ポイント:寒さに強く、グラウンドカバーにも使えます
冬の花は白や淡いピンクが多く、清楚な印象のアレンジメントが作れます。クリスマスや年末年始の飾りにもぴったりです。❄️
グリーン(葉物)も大切な切り花
花だけでなく、葉っぱなどのグリーンも切り花アレンジには欠かせません!
- ハーブ類(ローズマリー、ミント、レモンバームなど)
- ユーカリ(銀色がかった葉が人気)
- レザーファン(シダ植物の一種)
- アイビー(つる性で様々な使い方ができる)
これらのグリーンは、花のアレンジメントに深みとボリュームを加えてくれます。香りを楽しめるものもあるので、ぜひカッティングガーデンに取り入れてみてください!🌿
切り花におすすめの多年草(宿根草)
何年も咲き続ける多年草(宿根草)は、カッティングガーデンの強い味方です。一度植えれば何年も花を咲かせてくれるので、効率よく切り花を楽しめます。
人気の宿根草5選
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アガパンサス
- 初夏に青や白の花を咲かせる
- ポイント:丈夫で手入れが簡単、日なたを好みます
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エキナセア
- 夏から秋にかけて咲く北米原産の花
- ポイント:病害虫に強く、切り花としても日持ちします
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アスチルベ
- ふわふわとした花穂が特徴
- ポイント:日陰でも育つので、庭の北側などにも植えられます
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オーニソガラム
- 白い星型の花が咲く
- ポイント:日当たりの良い場所を好み、球根で増えていきます
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アクイレギア(オダマキ)
- 独特の形の花が美しい
- ポイント:半日陰でも育ち、毎年咲き続けます
多年草は植え付けてから花が咲くまで時間がかかることもありますが、一度根付けば手間なく毎年花を楽しめるのが魅力です。長く続けたいカッティングガーデンには必須です!💕
切り花の収穫と管理方法
せっかく育てた花を最高の状態で楽しむために、正しい収穫方法と管理方法をマスターしましょう!
適切な収穫のタイミング
切り花の収穫タイミングは、花の種類によって異なります。基本的には、以下のポイントを押さえましょう:
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朝の涼しい時間帯に収穫するのがベスト
- 花が十分に水分を含んでいる朝が最適です
- 暑い日中は花の水分が少なくなっているので避けましょう
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適切な開花段階で切る
- 多くの花は、完全に開ききる前のつぼみの状態で切るのが長持ちします
- 例:バラは外側の花びらが少し開いた状態、チューリップは色が出てきた蕾の状態
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茎の長さに注意
- 必要以上に長く切らない(植物への負担が大きくなります)
- かといって短すぎると、次回使うときに調整できません
収穫のベストタイミングを知るには、花屋さんで売られている切り花の状態を参考にするのも良いですね。プロが選んだベストな状態を観察して、自分の花の収穫に活かしましょう!
切り方のコツ
花を長持ちさせるためには、切り方も重要です。
- 清潔で鋭いハサミを使う
- 切れ味の悪いハサミだと茎がつぶれてしまい、水の吸い上げが悪くなります
- 専用のハサミを用意すると良いでしょう
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斜めに切る
- 茎を斜め45度ほどに切ると、水を吸い上げる断面積が大きくなります
- まっすぐ切るより水の吸収率がアップします
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節の上で切る
- 節の上で切ると、その下の芽から新しい枝が伸びやすくなります
- 植物の再生力を最大限に引き出しましょう
-
水中で切る方法も効果的
- バケツなどに水を入れ、その中で茎を切ると空気が入りにくく水揚げが良くなります
- 特に水揚げが難しい花におすすめです
切った花は、すぐに清潔な水の入ったバケツに入れましょう。収穫から飾るまでの時間を短くすることで、花を最高の状態で楽しめます!
水揚げの方法
切り花を長持ちさせる水揚げは非常に重要です。
基本の水揚げ方法
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水切り
- 茎を斜めに切り直し、新鮮な切り口を作る
- 切り口が乾いていると水を吸い上げにくいので必ず行いましょう
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水の温度に注意
- 多くの花は常温の水がベスト
- バラなど一部の花は、40度程度のぬるま湯の方が水揚げ良好
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茎の下部の葉を取り除く
- 水に浸かる部分の葉は腐りやすく、水が汚れる原因になります
- きれいに取り除いておきましょう
花の種類別 水揚げのコツ
水揚げが難しい花には特別なテクニックが必要です:
- アジサイ:切り口をミョウバンでこすると長持ち
- クリスマスローズ:切り口を火であぶるか熱湯につける
- ポピー:切り口を火であぶる
- ライラック:茎を縦に少し裂いて水の吸収面積を増やす
これらの特殊な水揚げ方法を知っておくと、難しいとされる花も長く楽しめますよ!
【参考記事】切り花を長持ちさせる方法まとめ|花屋さんが勧める基本3つ・応用5つ|番外裏技各種も↓

切り花を長持ちさせるコツ
せっかく育てた花を長く楽しむために、切り花を長持ちさせるコツをご紹介します。
切り花栄養剤の活用
切り花栄養剤(延命剤)は、花を長持ちさせる強い味方です!
切り花栄養剤の効果
- バクテリアの繁殖を抑制して水を清潔に保つ
- 花に栄養を補給して鮮度を維持
- 水のpHを調整して水の吸収をサポート
使い方のポイント
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正しい濃度で使う
- パッケージの指示に従って希釈しましょう
- 濃すぎると逆効果になることも
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花の種類に合わせて選ぶ
- 汎用タイプ:ほとんどの花に使える
- 専用タイプ:バラ用、ユリ用など特定の花に特化
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継続的に使用する
- 水替えの度に新しい栄養剤を入れましょう
市販の栄養剤が手元にない場合は、水1リットルに対して砂糖小さじ1杯と酢小さじ1/4杯を入れる簡易的な方法もあります。ただし、効果は市販品より劣りますので、本格的に楽しむなら専用の栄養剤がおすすめです。
水替えのポイント
切り花の水は定期的に替えることで、バクテリアの繁殖を防ぎ、長持ちさせることができます。
水替えの基本
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頻度:基本的に1~2日に1回
- 夏場は毎日替えるのが理想的
- 冬場でも3日以上放置は避けましょう
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花瓶の洗浄
- 水替えのたびに花瓶を洗いましょう
- ぬめりがある場合は洗剤でしっかり洗い流します
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茎の切り戻し
- 水替えのたびに1~2cm茎を切り戻すと、水の吸収が良くなります
- 斜めに切るのを忘れずに!
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水の質
- カルキ抜きした水が理想的(一晩くみ置きした水など)
- 軟水の方が一般的には良いとされています
飾る場所の環境
切り花の寿命は、飾る場所の環境にも大きく左右されます。
最適な環境
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温度:15~20度が理想的
- 高温は花の老化を早める
- エアコンの風が直接当たる場所も避ける
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日光:直射日光は避ける
- 明るい日陰が理想的
- カーテン越しの柔らかい光は問題ありません
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エチレンガスを避ける
- 果物(特にリンゴやバナナ)の近くは避ける
- エチレンガスは花の老化を早めます
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風通し:適度な換気がある場所が◎
- ただし、強い風が当たる場所は水分の蒸発が早く良くありません
避けたい環境
- テレビの上:熱を発する家電の近くは避ける
- キッチン:油煙や熱が花に悪影響
- 暖房器具の近く:乾燥しやすい
- 冷暖房の風が直接当たる場所:急激な温度変化で寿命が縮む
以上のポイントを押さえれば、切った花をより長く楽しむことができますよ!💐
まとめ
カッティングガーデンは、お庭の花を楽しみながら、お部屋も花で彩れる素敵な庭づくりの方法です。
植物を育てる喜びと、自分で切り取った花を飾る満足感は、花屋さんで買った花とはひと味違います。何より、「もったいない」と思わずに思う存分花を切って楽しめるのが最大の魅力です!
カッティングガーデンのポイントをおさらいしましょう:
- 花選びが大切:分枝性が良く、次々と花を咲かせる種類を選ぶ
- 季節ごとの花を植える:一年中花が楽しめるよう計画を立てる
- 多年草(宿根草)も取り入れる:一度植えれば毎年楽しめる
- 正しい収穫方法を覚える:朝の涼しい時間に、適切な開花段階で
- 水揚げと管理をしっかり行う:切り花の寿命を大幅に延ばせます
初心者の方は、まずは育てやすい花から少しずつ始めてみましょう。そして、季節ごとに違う花を楽しみながら、徐々に種類を増やしていくのがおすすめです。
カッティングガーデンで育てた花は、リビングのテーブルに飾るだけでなく、玄関や寝室、トイレなど家中の様々な場所で楽しめます。また、小さな花束にして大切な人へのプレゼントにするのも素敵です。
自分で育てた花で彩る暮らしは、日々の生活に小さな喜びをもたらしてくれます。ぜひ、あなたもカッティングガーデンを始めて、花のある生活を楽しんでくださいね!🌼