散歩中に見かけるあの可愛いまん丸の菊!思わず「わっ!」と声をあげたくなるような、こんもりと丸く仕立てられた姿が特徴的な「ざる菊」。その名前、ご存知でしたか?🤔
私も恥ずかしながら、近所のお庭で見かけるまでは知りませんでした。でも一度見たら忘れられない、あの丸い形と鮮やかな色彩!思わず自分でも育ててみたくなりますよね✨
この記事では、ざる菊の魅力から始まり、誰でも簡単に育てられるコツ、さらに株分けの方法や花後のお手入れまで、まるごと解説します。園芸初心者さんでも失敗しないポイントを押さえて、あなたのお庭も「ざる菊」で華やかに彩りましょう!
ざる菊とは?あの可愛いまん丸の正体
ざる菊の由来と特徴
ざる菊、その名前の由来は見た目にあります。まるで「ざる」を伏せたような形になることから「ざる菊」と呼ばれるようになったんです。丸く育った株には、なんと1株で約4,000個もの花が咲くことも!🌼 サイズも直径50~100cmほどになり、見応え十分です。
実は、ざる菊は洋菊の「クッションマム」が先祖だと言われています。日本で品種改良を重ね、現在の形になりました。特別な品種ですが、実は意外と育てやすいのが嬉しいポイント!
ざる菊の花色バリエーション
ざる菊の花色は豊富で、黄色・赤・白・紫・ピンク・オレンジなど様々な色が楽しめます。一番ポピュラーなのは黄色ですが、赤や白も人気があります。
色によって育てやすさが若干異なり、黄色は比較的簡単に成功しやすいと言われています。初めて育てる方には、まず黄色から挑戦してみるのがおすすめですよ🌟
開花時期と楽しめる期間
ざる菊の開花時期は主に10月下旬〜11月上旬。晩秋の庭を彩る素敵な花です。花の見頃は2〜3週間ほど続きますので、秋の終わりを華やかに演出してくれます🍁
ざる菊を見ることができる名所としては、神奈川県の「小出川のざる菊」(約500株)や「土屋ざる菊園」(約800株)、福島県の「菊の里ときわ」(約2,500株)などがあります。一度見学に行くと、ざる菊の魅力にもっと惹かれることでしょう!
ざる菊の育て方の基本💪
植え付けのベストシーズン
ざる菊の植え付けに最適な時期は、4月〜6月です。この時期に苗を購入して植えると、秋の開花に向けてしっかり成長してくれます。
苗は園芸店やホームセンターで購入できますが、地域の園芸イベントなどでも入手できることがあります。また、インターネットでの通販でも「ドーム菊」「ボサ菊」などの名前で販売されていることも。
土づくりのポイント
ざる菊を上手に育てるポイントは、何といっても「水はけの良い土」です!粘土質の水はけが悪い土だと、ざる菊はうまく育ちません😢
理想的な土は、赤玉土と腐葉土を6:4程度で混ぜた用土。さらに元肥として有機肥料(牛糞堆肥など)を混ぜておくと、栄養豊富な土になります。
【理想的な用土の配合】
・赤玉土:60%
・腐葉土:40%
・有機肥料:適量
地植えの場合は、植える場所の土を30cmほど掘り起こし、水はけを良くするために砂や軽石を混ぜるとより効果的です。
日当たりと水はけの重要性
ざる菊を育てる上で最も大切なのが、「日当たりが良く、水はけのよい場所」を選ぶこと。ざる菊が育たない最大の原因は水はけの悪さなんです!
日当たりの良い南向きの場所で、雨が降った後も水がたまらないところを選びましょう。風通しも大切なポイントです。これらの条件が揃った場所なら、美しいまん丸の形に成長します✨
鉢植えの場合は、水はけの良い鉢を選び、鉢底には必ず軽石や鉢底ネットを敷きましょう。
肥料の選び方と与え方
ざる菊の肥料は、植え付け時に施す「元肥」と、生育期間中に与える「追肥」があります。
元肥には牛糞などの完熟堆肥や緩効性化成肥料がおすすめ。追肥は、7月頃から8月にかけて月に1〜2回、花芽がつく前までに与えます。
肥料が多すぎると茎が徒長して形が乱れたり、少なすぎると花つきが悪くなるので注意。適量を守って与えることが大切です。
ざる菊を丸く美しく育てるコツ🌼
自然に丸く育つ理由
ざる菊が美しい丸い形になるのは、特別な剪定技術が必要…と思いきや、実は自然とそうなるんです!これがざる菊の最大の魅力ですね😊
ざる菊は品種改良により、自然に枝分かれしやすい性質を持っています。最初は1本の苗でも、成長とともにどんどん枝分かれし、最終的に丸い形に育ちます。
ただし、日当たりと水はけの良い環境が整っていることが前提。環境が良ければ、ほとんど手をかけなくても自然に丸く育ってくれるんです!
地植えと鉢植えどっちがいい?
初心者さんには断然「地植え」がおすすめです。本来、ざる菊は畑栽培が主体。地植えのほうが水はけと根の成長スペースが確保しやすく、成功率が高いです。
【地植えと鉢植えの比較】
地植え:根がしっかり張れる、肥料持ちが良い、水やりの頻度が少なくて済む
鉢植え:移動できる、場所を選ばない、水はけの調節がしやすい
鉢植えでも育てられますが、その場合は大きめの鉢(8号以上)を選び、水はけを特に注意しましょう。黄色のざる菊は鉢植えでも比較的成功しやすいですが、赤や白は一本立ちになりやすい傾向があります。
ざる菊が大きく育つための秘訣
大きくて美しいざる菊を育てるための秘訣は3つ!
- 日当たり抜群の場所で育てる
- 水はけの良い土で植える
- 適切な肥料を与える
この3つの条件が整えば、ざる菊は1株から約4,000個の花を咲かせる豪華な姿になります。直径73cmほどの立派なざる菊になった例もありますよ🎵
雨の日が続くと株が割れて丸い形が崩れることもあるので、長雨の時期は雨よけをするとより美しい形を保てます。
育てる際のNG行動と対策法
水はけが悪い場所での栽培
ざる菊栽培で最も失敗しやすいのが、水はけの悪い場所で育ててしまうこと。黒土や粘土質の土は水はけが悪く、ざる菊には不向きです😓
水はけが悪いと根が十分に成長できず、茎が伸びず株も育ちません。せっかく丸い形になるはずなのに、一部だけ大きくなったり、全体的に小さいままだったりすることも。
【対策】
- 地植えなら砂や軽石を混ぜて水はけ改善
- 畝を高くして作る
- 鉢植えの場合は鉢底の排水穴を確保
- マルチングで根元の蒸れを防ぐ
排水性を確保することが、ざる菊成功の鍵です!水はけの良い環境があれば、あとは自然に丸く育ってくれますよ✨
水やりの注意点
ざる菊の水やりは、「土の表面が乾いたらたっぷりと」が基本です。与えすぎは根腐れの原因になりますし、与えなさすぎると生育不良になります。
特に梅雨~夏場の水管理は重要。雨が多い時期は水やりを控え、晴れの日が続くときはしっかり水を与えましょう。
つぼみがつき始めた開花直前期には、水切れを起こすと花つきや花持ちが悪くなるので注意。この時期は土の乾き具合をしっかりチェックして、水切れを防ぎましょう💦
病害虫への対処方法
ざる菊を元気に育てるには、病害虫対策も大切なポイントです。主な病害虫と対策をご紹介します。
うどんこ病や灰色かび病:葉や茎に白い斑点が現れる病気。
- 発生したら感染した部分を早めに取り除く
- 水はけと風通しを良くする
- 必要に応じて薬剤散布
ハダニやアブラムシ:乾燥時や春~夏に発生しやすい害虫。
- 見つけたらすぐに専用の薬剤を散布
- 同じ薬剤を使い続けると耐性がつくので、違う系統の薬剤をローテーションで使用
予防として、株間に余裕を持たせて風通しを良くしたり、清潔な環境を保つことも大切です。早期発見・早期対処が病害虫対策の鉄則ですよ!
ざる菊の株分けと増やし方🌱
株分けのベストタイミング
ざる菊を増やす方法には、「株分け」と「挿し芽」があります。特にざる菊専門の農家さんは「株分け」を多く行っています。
株分けのベストタイミングは、春先(3月下旬~4月)。冬越ししたざる菊の根元から出てくる新芽(冬至芽)を分けます。
株分けのメリットは、親株と同じ特性を持った苗ができること。苗が小さくならず、本来の大きさを維持しやすい点が挙げられます。
冬至芽(新芽)の活用法
冬至芽とは、花が咲き終わった株の根元から出てくる新芽のこと。菊は毎年茎が生え変わり、この冬至芽から新しい株が成長します。
秋に花が終わったら、枯れた茎は切り取り、冬越しさせます。春になると根元から新芽が出てくるので、これを活用するのが冬至芽の活用法です。
株分けする場合は、新芽が5cm程度に成長した頃、根を含めて掘り起こし、株をいくつかに分けて植え付けます。一株から複数の苗が取れるので、どんどん増やせますよ!
【冬至芽の扱い方】
1. 花が終わったら古い茎を切り取る
2. 春先に出てくる新芽を見つける
3. 新芽が5cmほどになったら掘り起こす
4. 株分けして新しい場所に植える
冬至芽が出てきたら、そのまま育てても良いですし、別の鉢や場所に移植しても大丈夫。菊は強い植物なので、水さえやれば開花します😊
挿し芽での育て方
挿し芽は、茎を切って新しい株を作る方法です。5月下旬~6月上旬が挿し芽に適した時期です。
挿し芽のやり方:
- 健康な茎を10~15cm程度に切り取る
- 下の方の葉を2~3枚取り除く
- 挿し穂の切り口を斜めにカットする
- 清潔な用土(赤玉土など)に挿す
- 水を与え、半日陰で管理
発根するまで1~2週間ほどかかります。発根したら日当たりの良い場所に移し、通常の管理をします。
挿し芽で増やした株は親株より小さくなる傾向がありますが、多くの苗を一度に作れるメリットがあります。
【挿し芽と株分けの比較】
挿し芽:一度にたくさん増やせる、小さめの株になりがち
株分け:親株と同じ大きさになりやすい、一度に作れる数は少ない
どちらの方法も試して、自分に合った増やし方を見つけてくださいね!🌱
花後のお手入れと翌年の準備
花が終わった後の手入れ方法
ざる菊の花が終わったら、まず枯れた花や茎を切り取ります。この時、地際から2〜3cmほど残して切るのがポイント!根元をすべて切ってしまうと、翌年の芽が出にくくなってしまうことも😓
切り取った後は、株の周りに腐葉土や堆肥をかけて保護すると良いでしょう。これで冬越しの準備完了です。
また、鉢植えの場合は、直射日光が当たりにくい軒下や日陰に移動させるのもおすすめ。霜が直接当たらないように注意しましょう。
冬越しのポイント
ざる菊は比較的寒さには強いですが、寒冷地では防寒対策をした方が安心です。特に注意したいのは、霜や雪による凍結。
地植えの場合は、株の周りにわらや落ち葉などを敷いて保温します。鉢植えは、鉢を地面に置くとさらに根の保護になります。
【冬越しの注意点】
・霜や雪から根を保護する
・水はけを良くしておく(冬も水はけは重要!)
・極端な乾燥も避ける
極端な乾燥も株にとっては良くないので、時々水を与えましょう。ただし、与えすぎは根腐れの原因になるので注意してくださいね。
翌年も美しく咲かせるための管理術
翌年も美しいざる菊を咲かせるためには、連作障害に注意が必要です。同じ場所で何年も育てていると、だんだん調子が悪くなることも。
【対策】
- 株分けや挿し芽をして株を更新する
- 植え付け場所を変える
- 土を入れ替えるか、有機質をたっぷり混ぜ込む
株を更新することで、毎年良い花が咲きやすくなります。特に3〜4年目になったら、新しい株に更新することをおすすめします。
春になって冬至芽が出てきたら、その苗を使って新しい場所に植え替えましょう。前年よりも大きく育つよう、日当たりと水はけの良い場所を選びましょう🌞
ざる菊と同じような丸い形の菊たち
ドーム菊
ざる菊と似た丸い形になる「ドーム菊」。ざる菊と同様に自然に丸いドーム状になるよう品種改良されています。
ドーム菊は小さめの鉢でも育てやすく、ミニサイズの丸い形が可愛らしいのが特徴。初心者にもおすすめの菊です😊
品種例:
- クリスティアナロゼ(ピンク)
- ソラチネ(オレンジ)
- ベリカ(黄色)
ドーム菊は通販でも入手可能で、自宅で手軽に育てられます。丸い形を楽しみたいけど、大きなざる菊は場所を取るという方にぴったりです。
ボサ菊
「ボサ菊」もざる菊に似た丸い形になる菊の一種。名前の通り、少しボサボサとした質感が特徴で、自然な雰囲気が楽しめます。
ボサ菊も分枝性が強く、特別な仕立て方をしなくても自然に丸い形に育ちやすいのが魅力。手間要らずで美しい形を楽しめます✨
クッションマム
ざる菊のルーツとも言われる「クッションマム」。欧米で品種改良された洋菊の一種で、クッションのような丸みを持つのが特徴です。
クッションマムは比較的小型で、鉢植えやコンテナでも育てやすいサイズ。色のバリエーションも豊富で、ガーデニング初心者にもおすすめです。
【丸い形の菊の比較】
・ざる菊:大型(直径50〜100cm)、一株で数千個の花をつける
・ドーム菊:中〜小型、鉢植えでも育てやすい
・ボサ菊:中型、自然な丸みが特徴
・クッションマム:小〜中型、クッション状の丸みが特徴
それぞれに魅力があるので、場所や好みに合わせて選んでみてくださいね!
まとめ
ざる菊は、特別な剪定をしなくても自然に丸く育つ不思議な菊。この記事でご紹介したポイントをおさえれば、初心者さんでも美しいざる菊を育てられますよ!🌼
ざる菊栽培のポイント総まとめ
✅ 日当たりと水はけの良い場所で育てる
✅ 植え付けは4〜6月がベスト
✅ 黄色のざる菊は初心者でも育てやすい
✅ 地植えの方が成功しやすい
✅ 冬至芽を利用して株分けすれば増やせる
✅ 適切な肥料と水やりで大きく育つ
ざる菊の丸い姿は、見る人の心を和ませる不思議な魅力があります。一つでも存在感があり、お庭のメインになること間違いなし!
また、花が咲き終わった後も、株分けなどで増やす楽しみがあるのも嬉しいポイント。ざる菊を育てれば、その素敵な姿だけでなく、四季を通じて園芸の喜びを味わえますよ🌸
さあ、あなたもざる菊に挑戦してみませんか?散歩中に見つけた「あの可愛いまん丸の菊」が、あなたのお庭でも育つ日を楽しみにしています!
失敗を恐れず、まずは始めてみることが大切。日当たりと水はけさえ確保すれば、あとはざる菊が自然に丸く育ってくれますよ。ぜひチャレンジしてみてくださいね!😊