夏の象徴ともいえるヒマワリの花。英語では「Sunflower」、漢字で書くと「向日葵」、太陽を表す花と言ってもいいでしょう。
たくさん並んで同じ方向を向いて咲いているヒマワリ畑をイメージする方も多いはず。しかしヒマワリの花は本当に太陽の方を向いて動くのでしょうか?
そのように教わった気もするし、ただのイメージなのかもしれないし… 確かに一日中眺めて確かめたことはありません。かわりにWEB上でいろいろと調べてみました。
ヒマワリの花、動いてないのでは?
ヒマワリの花、朝も夕方も同じ方を向いている気がするんだけど?
えっ、そんなはずないでしょう!
でも、ずっと東を向いたままよ。
てことは「太陽の方を向いて動く」は都市伝説だったの?
ちょっと気になるから調べてみるね。
通勤途中にあるヒマワリ畑を眺めてみると、確かに朝の出勤時も夕方の帰宅時も東を向いて咲いている花がほとんどでした。
これは動いていないのか、もしくは一周回って同じ方向を向いていたのか、どちらかでしょう。でも一周回るのは考えにくいですね\(^o^)/
ヒマワリが動くの蕾の時まで
WEBでも調べてみたら、太陽に向かって動くのは花が咲く前までらしいよ。
そうなんだ~
じゃぁ、ヒマワリが動くっていうのは間違いではないってことね。
学研のサイトの説明がわかりやすかったので引用します。
つぼみができ始めたころのヒマワリは、茎(くき)の先の部分が、太陽を追いかけて、朝は東、夕方は西と、とてもよく動きます。これは、ヒマワリの若い茎が、よく育っているからです。太陽の光の当たる反対側の茎が、光の当たる方の茎よりも、よくのびるために、太陽に向かって曲がってしまうのです。
蕾の状態までは成長が盛んなので太陽に向かって動くようです。しかし、花が咲くと茎の成長が止まってしまうので動かなくなるということですね。
確かにヒマワリに限らず、植物は光に向かって曲がることが多いですね。ヒマワリは花のサイズが大きいので目立つのでしょう。
よ~く見てみれば、小さな草花たちも同じ方向を向いていました。
光に向かって動くのはなぜ
植物が光に向かって曲がり動く性質のことを「光屈性」と言います。そして光屈性には「オーキシン」というホルモンの作用が関係しています。
オーキシンとは、植物の細胞の成長に作用する成長ホルモンで、光が当たらないと濃度が濃くなる特性があるのだそうです。茎の中で太陽と反対側で影になった部分では、オーキシンの濃度が上がり成長が進むため茎は太陽の方向に曲がるというわけです。
こうすることで太陽の光を効率的に葉っぱに受けることができるのですね。より大きな花を咲かせるために進化の中で身につけた性質なのでしょう。植物のたくましさを感じますね。
夜のヒマワリはどう動くのか
日が沈んだ後のヒマワリはどうなるの?
夕方西を向いていたヒマワリの蕾が、朝には東を向いている仕組みも調べてみたよ。
太陽の光を追って夕方に西を向いて曲がっていた茎は、日の光がなくなると真上に向かって曲がります。これは「重力屈性」という性質によるものだそうです。
重力屈性とは、植物が重力によって曲がる(成長する)性質のことです。根っこは重力に向かって成長し、茎は重力とは反対に向かって成長するんですね。
例えば、切り花のチューリップやキンギョソウなどでも、真横や斜めに挿して飾っておくと翌朝には曲がって上を向いていますからね。
真上までは戻ってきたけど、朝までに東を向くのかしら?
残念だけど、調べてもこの先は分からなかったんだ(T_T)
朝日が登ってから、光に向かって曲がるのかもしれないね。
ヒマワリはなぜ東を向いて咲くのか?
すべてのヒマワリの花が東を向いているわけではないですが、多くのヒマワリが東を向いて花を咲かせているようです。
正確な理由は未だにわからないようですがいくつか仮説がありました。
適切な温度にするため
受粉や種を付けるのに最適な温度というものがあるようです。北向きでは温度が低く、南や西向きでは日差しが強すぎるのかもしれません。
結露対策
夜間と日中の気温差で結露した水分が花につくと、その重さで茎に負担がかかってしまいます。朝日を受ければこの状態を早く解消して、より良い受粉環境を作れるとも言われます。
病原菌を予防
湿気による病原菌の蔓延を防ぐため、朝日を求めて東を向くという仮説もあります。
朝日は気持ちがいいということでしょうか\(^o^)/。人間も植物も同じかもしれませんね。
まとめ
ヒマワリは、常に日の光を求めて太陽に向かって動いているイメージがありました。
全くの間違いではありませんでしたが、活発に動くのは花が咲くまでということが分かりました。そして、光を求めて動くのはヒマワリに限らず植物全般の性質だということも分かりました。
今回調べてみて、太陽の光や熱は生きるものにとって重要なのだなと改めて感じました。我々人間も暑すぎる真夏は日陰を選びますし、凍える冬には日向ぼっこしますからね。