モモは日本や中国で、邪気を払う力があると古来から信じられてきました。そんな神聖な木であるモモの花はひな祭りには欠かせない花材です。
花屋さんに切り花として入荷するのはひな祭り(3月3日)前の僅かな期間だけ。本来花が咲くのより1ヶ月ほど早く流通するのは生産者さんの努力の賜物です。
モモの切り花の特徴
2月~3月に花屋さんで見かけるモモの花は、切り花用に早めに切り取られ温度管理された室で蕾を膨らませて出荷されてきます。ある意味、無理やり早く咲くように調整されている状態です。
購入するときは、蕾が大きく膨らんでいてピンクの色がはっきり出ている枝を選びましょう。
蕾は衝撃にとても弱くて落ちやすいので優しく扱ってください。また、綺麗なピンク色ではなくて紫がかった色に変色している蕾はそれ以上咲かないので気をつけてください。
モモの切り花の飾り方
モモの切り花は茎も長くてボリュームもあるので、モモだけで花瓶に飾っても充分に楽しめます。
他のお花と合わせるのなら、菜の花やスイートピー・チューリップなどの春のイメージが強い季節のお花がオススメです。
モモのピンクには黄色や淡いピンクのお花が似合います。また、春の芽吹きをイメージさせるグリーンも相性抜群です。同じ時期に花屋さんの店頭に並ぶ「麦」の切り花なども定番のひとつです。
モモの切り花を日持ちさせる水揚げ方法
モモは比較的水揚げの良い花材です。細めの枝ならば普通に切り戻すだけで十分です。
太くて硬い場合は縦に割れ目を入れることで水揚げできます。
モモの切り花を綺麗に咲かせるための管理方法
「モモの切り花が蕾のままで花が咲かない」こんな声をよく聞きます。
モモは乾燥と寒さに弱いと覚えておいてください。本来咲くのは1ヶ月後なので、その時期の環境が最適なんですね。
かといってエアコンの風が直接当たるような場所は避けてください。切り花全般に言えることですが、乾いた風が直接当たるのはお花には良くありません。
加湿器で湿度を高めた暖かい部屋に飾るのが理想です。乾燥を防ぐために霧吹きをかけてあげるのもいいでしょう。
ピンク色が可愛らしいモモの花ですが、花屋さんではビニールを全体にかけて保管することもあるくらい繊細な花材でもあります。
また、色づきの良い花を咲かせるためには糖分が不可欠です。糖分濃度も調整された切り花用の延命剤を使うといいでしょう。
モモの花言葉
モモの花言葉は「気立てのよさ」「チャーミング」
モモの切り花、基本データ
原産:中国
サイズ:50~100センチ程度
花サイズ:小・中輪
販売価格:400~700円
出回り時期:2月~3月
コチラの本も参考にしています。
まとめ
モモの切り花の花を綺麗に咲かせるためには以下のポイントに注意してください。
- ふっくら膨らみ始めた蕾の枝を購入する
- 乾燥と寒さは大敵。霧吹きをかけるのも効果的
- 糖分入りの切花延命剤を使うとよい
「上手に花が咲かない」という声も多いモモの切り花ですが、上記のポイントを踏まえて管理すれば、綺麗な花を咲かせることと思います。
素敵な「桃の節句」をお楽しみくださいね♪