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カスミソウの切り花:花束やアレンジの名脇役。臭いのが難点。匂いの原因と対策はあるの?

カスミソウの切り花:花束やアレンジの名脇役。臭いのが難点。匂いの原因と対策はあるの? 切り花図鑑

小さくて可愛らしい小花が細い枝先にたくさん咲くカスミソウ。どんな花材とも不思議とマッチしてしまい、花束やアレンジメントの脇役としてなくてはならない存在です。

花屋さんのなかには「カスミソウは時代遅れ」という思いもあるのですが、お客さんの間では「花束にはカスミソウがなくっちゃね」という声も多く、根強い人気は変わりません。

カスミソウの切り花、飾り方や日持ちは

カスミソウの切り花:飾り方や日持ちは?

カスミソウの切り花は、他の花を引き立たせる脇役として使われることが多いです。バラやカーネーションはもちろん、ユリのような大きなお花に合わせても素敵な花束になりますね。

また、スカビオサやブルースター・チドリソウなどの草花と合わせてもフワフワした感じを強調した花束やアレンジが仕上がります。

ただし、あまり多く使いすぎるとまとまりが悪くなりボテッとした印象になってしまいますので、枝を間引いたりしてバランスを整えてください。

カスミソウの切り花の日持ちは5日~1週間ほど、2番花が咲くことを考えるともっと長持ちしますね。

また、カスミソウはドライフラワーとしても楽しめる花材です。ドライフラワーにする場合は、花が傷んでしまってからではなく、まだキレイに咲いている状態で乾燥させたほうが出来栄えのよいドライフラワーになります。

 

カスミソウの水揚げ方法、管理の注意点

カスミソウの切り花:水揚げや管理方法

カスミソウは比較的水揚げが良い花材です。また最近では、花屋さんに届くまでの流通過程でも水に浸かった状態で運ばれることが多くなりました。

ですから、購入したカスミソウを飾る際には少し茎を切り戻すだけで充分水が揚がります。

飾る場所については、他の花と同様に涼しくてエアコンなどの風が直接当たらない場所に飾ってください。

茎に着いているたくさんの小花は下から順番に咲いてくるので、枯れるのも下から順番に枯れてきます。

枯れた花をそのままにしておくと、咲いている他の花の寿命を短くさせてしまいます。傷んだ花はそのままにせずに、摘んで取り除くのが長持ちさせる秘訣です。

 

カスミソウは臭い!原因と対策は?

カスミソウの切り花:匂いが臭い

カスミソウは、見た目はとっても可愛らしくて上品な花なのですが、実は匂いが臭いのをご存知でしょうか?

仕入れてきたばかりの数十本まとまったカスミソウの匂いは、例えるならばトイレや汗・加齢臭などに近いかもしれません。肥料が残っているのかなとも思える独特な臭気を放っています。

この臭いについて調べてみると以下の論文を見つけることができました。臭うのはメチル酢酸という脂肪酸が原因で、花が咲くのに伴って臭いの成分が作られるということです。

Gypsophila属4品種 (Gypsophila elegans Bied. ‘コベントガーデンマーケット’, G. paniculata L. ‘ブリストルフェアリー’, ‘ゴラン’ および‘ユキンコ’) の花序から発散される悪臭をヘッドスペース吸着 / ガスクロマトグラフィー (HA/GC) 法により分析した. ‘ブリストルフェアリー’ の花序から発散されている主要な揮発性物質としては, オシメン, メチル酪酸 (3-メチル酪酸 (イソ吉草酸) および2-メチル酪酸), エタノール, n -ヘキサノールが同定され, このうちメチル酪酸が悪臭の原因物質であるとみなされた. ヘッドスペース中の揮発性物質組成は品種によって異なった. いずれの品種ともオシメンが検出され, その比率が最も大きかった. メチル酪酸の発散量は‘ブリストルフェアリー’, ‘ゴラン’で最も多く, ‘ユキンコ’で少なかった. 一方, 悪臭のしない‘コベントガーデンマーケット’からは, メチル酪酸の発散は認められなかった. また, メチル酪酸は, ‘ブリストルフェアリー’の未開花段階の花序では発散がなく, 開花に伴って徐々に発散量が増加し, 満開時 (開花4日後) に最大の発散量に達した.

引用:園芸学会雑誌/74 巻 (2005) 2 号

最近では品種改良や臭いを抑える薬品なども開発されてきたようで、臭いの強いカスミソウは少なくなってきました。

しかし「カスミソウの匂いは臭い」ということを覚えておいて損はありません。一般的には、まさかカスミソウが臭いなんて思いませんから、臭いの正体がわからずに戸惑ってしまいますからね。

大量のカスミソウを飾るときには換気の良い所に飾ったほうが無難です。

 

カスミソウの花言葉

カスミソウの花言葉は「清い心」「無邪気」「夢見心地」

カスミソウの基本データ

別名:霞草
分類:ナデシコ科ジプソフィラ属
原産:ヨーロッパ、中央アジア
サイズ:40~100センチ程度
花サイズ:小
販売価格:150~500円
出回り時期:通年

※コチラの本を参考にしています。

まとめ

カスミソウは花束やアレンジメントの名脇役です。他の花を引き立てるのにカスミソウほど便利な花材はありません。

特に日本人には好まれているようです。外国の花束などを見るとあまり使われていないように思われます。

日持ちも良く長く楽しめます。ドライフラワーにするのも比較的簡単です。

ただし「カスミソウは匂いが臭い」ということは覚えておきましょう。ほとんど臭わないカスミソウが主ですが、万が一妙な臭いがしていたら、それはカスミソウかもしれませんから…

 

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